ニキビについて
青春のシンボルといわれるニキビですが、思春期という自分の容姿に敏感な時期に生ずるので、大きな悩みとなっているケースが多いようです。
ニキビは顔や胸、背中に分布する脂腺性毛包(しせんせいもうほう)に、本来毛穴から皮膚の表面に出て皮膚を滑らかにする皮脂が貯留(ちょりゅう)することによって生じます。
皮脂は男性ホルモンの作用によって分泌が促進され、毛包の出口付近の角化によって毛穴がふさがれることにより貯留し、白ニキビとなります。
そこにニキビ菌や化膿(かのう)菌が増殖して炎症を引き起こし赤ニキビや膿疱(のうほう)ニキビとなり、炎症がひどくなると治ったあとにあばたを残すことになります。白ニキビには外用療法を主体とし、赤ニキビ以上には内服療法を併用します。
1日に数回、ぬるま湯で石ケン洗顔後に外用しますが、これは毛穴に詰まった皮脂が溶けやすくなるからです。石ケンは低刺激のものを使い、肌を摩擦せず、 やさしく洗うことが大切です。化粧品は毛穴をふさぎやすい油脂成分の多いファンデーションやコールドクリームなどを避けます。
日常生活上の注意点
- ◆まずニキビをつぶしたり、触ったりしないこと。
- ◆髪が顔にかからないようにすること。
- ◆ストレスをためないこと。
- ◆寝不足をしないこと。
- ◆便秘をしないこと。
食事の注意点
過度の脂肪食、糖分のとりすぎ、チョコレート、ピーナッツやコーヒーなどの刺激物、飲酒や喫煙などでニキビが悪化することがありますので注意してください。
その他 ニキビの要因
ステロイドなどの薬剤によるニキビ、化粧品によるニキビ、ニキビダニによるニキビ、マラセチアやカンジダなどのカビによるニキビなどがあります
治療について

当院では、治療が長期にわたるため、抗菌剤の外用と共に漢方薬を積極的に使用しております。治療に抵抗するケースでは、ニキビのためのライトセラピー治療を行っています。ライトセラピー治療では、ニキビ桿菌に感受性のある光線を当てて、ニキビを治療します。週に1-2回、10分間の施術をすることでニキビが綺麗になっていきます。
またニキビ跡の瘢痕赤味や毛孔の開下に対しスターラックス500照射を行います。
ニキビ跡が硬く隆起する瘢痕ケロイドを生じた場合ステロイド局注や半導体レーザー照射療法を併用します。
ニキビ治療のまとめ
ニキビは、要因や症状によって治療法も異なりますので専門医による診断が必要な場合もあります。ニキビの治療は、長期にわたることも多く、スキンケアとともに根気よく続けることが大切です。